結果を出すまでの速さ:小松洋介とかいうセラピストの”臨床感”③

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皆様の感想から、振り返る自分の臨床観第三弾。

過去の2つの記事はこちら↓

現象と仮説検証を大切にする:小松洋介とかいうセラピストの”臨床感”①

相手の内感・実感を大切にする:小松洋介とかいうセラピストの”臨床感”②

 

今回はハンドリングや声かけといった、介入場面について小松の考え、思いを書いていこうと思います。

介入:徒手的仮説検証の速さ

【参加者の方からの感想】

動作観察や触診から仮説・検証までがとても素早いと感じました。また、セラピストと患者様が同じ方向を向き、共有しながら進めていくところにも魅力を感じました。

今回は姿勢を見て、自分なりに仮説を立てて、検証までしてみたが、いざやってみるとうまくいかなかったりするが、実際に小松先生が介入すると、問題抽出から仮説検証までがはやく、対象者の反応が乏しい場合にも次々と対象者が実感・実施できるレベルまで持っていくまでがはやいし、実際に変化が表れているところ。

ハンドリングでの評価、治療が同時進行で行われており、ハンドリングで変化を引き出す正確性もさることながらそのスピードが桁違いだと思います。

小松先生のハンズオン、タッチしていく際の中枢部の安定感と末梢の柔らかさは見習いたいと思いました。相変わらず、ターゲットを絞っていくスピードと検証の速さは圧巻でした。

 

変化を出すまで速度を上げるには?

できるだけ少ない時間、介入で、患者さんの良い反応を出し、かつ運動学習につなげる

これができたら素晴らしいですよね。

介入時間は無限大ではありません。20分〜長くても60分ですね。時間は有限です。患者さんもそう。1日の貴重な時間を割いて、外来に来たり、デイや訪問で僕らの関わる時間があります。その中で、セラピストの関わりが「良かったな」と思えるようなものにしたいですよね。そしてセラピスト的には、それがその場限りの変化ではなく、セラピストが関わっていない時間にも汎化できるような変化につなげたいはずです。

その関わる数十分の中で、前回の記事書いた、「(自己にて再現するための)ルールの実感」にまで導くことが大切だと思っています。

良い反応に短時間で導く

そうすることで、患者さんは介入中のモチベーションを維持でき、常に変化できる実感を感じ続けることができます。さらに20分かかって到達した反応を、5分で到達できるようになれば、残りの15分はその出てきた反応を汎化・学習するための時間に当てたり、さらに次のレベルにチャレンジすることもできます。反応を出すだけで介入時間を使い切ってはダメですね。学習まで踏まえて一回の介入時間をマネジメントする必要があります。

”反応を出すまでが速い = 介入技術が高い”

間違ってはいないかもしれませんが、実はちょっと違います。介入技術が高い人は、総じて”評価能力が高い”と言えます。

①評価:観察・会話・触診

②仮説・検証

③介入

④効果判定

⑤再度②〜④の繰り返し

評価・介入能力の高さは、これらの評価から介入の流れが速く正確であるということが言えますね。

僕はデモや実技でグループに回っている時も、実はその中で失敗していることも多々あります。ですがその失敗を沢山経験している分、わずかな失敗の反応に気づき、仮説を修正たり、別の仮説に対して検証し、反応の出る介入方法にすぐに切り替えています。

 

もう少し具体的に書いていくと、介入時間内において

①患者さんの求めるニードの方向性は何か?を前提にする。つまり患者さんのニードや目的、目標を明確にしておく必要があります。そして患者さんの思いも一ヶ月までと今が同じ、なんてことはありません。恋愛のように浮き沈みをすることもありますし、一ヶ月前のニードはもうニードではなくなっていることもあります。新たなニードが生まれていることもあります。リアルタイムにニードを探っていきましょう。

②それを達成・解決するための阻害因子を明らかにし、複数ある場合は(はじめはこの仮説を観察・触診からできるだけ沢山出せるようにトレーニングしましょう)、その中でもより多くの事象に影響を及ぼしているであろう因子や、もっとも時間内に解決できる因子を絞りこみます。そしてこの阻害因子には何かあるかを推測し(仮説立案)、検証作業と同時に患者さんの反応を見ながら、仮説を棄却したり、残った仮説の中から、介入の優先度を選択します。

③そして一番優先度の高い阻害因子を抽出したら、今度は介入における仮説検証をしていきます。その阻害因子を自己解決するためには、目の前の患者さんにとって「どのようなルールの獲得がもっとも有効か?」という介入戦略を決めていきます。

2段階の仮説検証

仮説検証、という評価→問題抽出という部分を想像しがちです。そもそも学校や実習ではここまでしか教えてくれません。それももちろん重要です。それができないと患者さんの抱えている問題に近づけません。問題点が分かっただけでは、患者さんは良くなりません。

【仮説検証の2ステップ】

1段階目:問題抽出のため仮説検証

2段階目:介入効果を高めるための仮説検証

この2ステップのよって、問題抽出→問題解決までの道を作ることができます。患者さん自身で問題解決やニードの達成のための「ルール」を実感、再現し、自身の生活に落とし込んでもらうような介入。これが理想的ですね。

 

「何が問題なのか」を明確にする1ステップ

「どの問題から解決したら良いのか」「その問題をどう自己解決できるようになるか」を実践する2ステップ

 

あなたはどこでつまづいているでしょうか?

 

小松のセミナーのご案内(開催日順)

①4/29,30(土日)愛知

「脳卒中患者に対する仮説検証力を磨く」

講師:小松 洋介

【残り7名】4/29,30(土,日)愛知 「脳卒中患者に対する仮説検証力を磨く」セミナーのご案内

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②5/13,14(土日)愛知「嚥下につながる姿勢分析のための骨と筋の評価と介入」

13(土) 基礎編:姿勢分析のための骨・筋の評価

14(日) 実践編:摂食嚥下のための徒手的アプローチとポジショニングテクニック

講師:小松 洋介

【残り8名】5/13,14(土日)愛知:「嚥下につながる姿勢分析のための骨と筋の評価と介入」のご案内

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③6/4(日)神戸 (主催:Work Shift様)

言語聴覚士限定セミナー 嚥下のための姿勢評価と姿勢へのアプローチ

【6/4(日)神戸:言語聴覚士限定】「嚥下のための姿勢評価と姿勢へのアプローチ」

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④6/17,18(土日)東京

「言語聴覚士向け 姿勢分析のための骨と筋の評価と介入」

17(土) 基礎編:姿勢分析のための骨・筋の評価

18(日) 実践編:摂食嚥下のための徒手的アプローチとポジショニングテクニック

講師:小松 洋介

【残り10名】6/17,18(土日)東京「ST向け 嚥下につなげるための姿勢分析:骨と筋の評価と介入」

ご興味がある方は、是非是非遊びにきてください!!


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