自分のことを知らない自分と向き合う

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みなさんの姿勢は真っ直ぐですか?

みなさんは、姿勢保持や歩行をする時に教科書や文献に載っているような筋肉を使ってますか?

そもそも、なんで座り、立ち、歩くことができていますか?

 

主動作筋が収縮する感じを元に運動を自覚していますか?

 

これ、分かっているようで実はちょーーーー曖昧です。

 

当たり前なようで当たり前でない運動感覚

0115ケアプラス様:歩行の基礎.001

 

例えば、上の画像はPTにはお馴染み、

歩行の荷重応答期(LR:Loading Response)における

踵(ヒール)ロッカー機構です。

 

では皆さん、自分で歩く時にLRでは実際に何を感じますか?

 

下腿の動き?大腿の動き?骨盤の前進?

前脛骨筋?大腿四頭筋?大殿筋?ハムストリングス?

 

様々あるかと思います。色々感じてみてください。

でも例えば僕は太もも前面が前にグイグイ引き出してくれるような感じが一番感じやすいですが、これを単純に大腿四頭筋の収縮と片付けてしまって良いのでしょうか?

 

意識しやすくするために大腿四頭筋に収縮を入れてみます。歩行という動的な中で大腿四頭筋だけを感じようとするとどうしても膝伸展固定をして等尺性収縮となりやすくなります。僕の場合は。

 

そうなると歩行のLR中に起こるべき、ヒールロッカーの反応、つまり下腿前傾と連動する大腿の前傾が滑らかに起こらず、歩きにくさが生まれます。

 

単純に動作中の関節運動に必要な筋に収縮を入れることで、逆に動かしにくくなることもあります。

 

患者さんに主動作筋を意識させることは大事?

必要な筋の収縮を意識できるようになることと、

その筋収縮が動作で上手く活用できる

 

ことはイコールではないんですね。たまにできる人もいますが。

 

人によっては、

大腿と下腿の前にゴムがついていて、そのゴムが大腿を前に引っ張っていく

大腿と下腿を一つの脚として、骨盤・お尻が脚よりも前に進む

お尻が踵の上から、足首の前くらいに移動する

 

などなど同じ運動であっても、人それぞれ感じることは違います。

 

特に動作場面においては、筋収縮(筋緊張)だけを感じているだけでは上手く運動にはつながらず、身体運動の体性感覚とのマッチングが大事ですね。

ただその時に手がかりとする体性感覚情報は人により異なります。

 

ということはこちらの介入する際にどこのフィードバックを手がかりにしてもらうか?という声かけによっても、患者さんが注意を向ける場所は変わってきますよね。

 

もちろん声かけだけでなく、触れる場所によっても変わります。

触れられた場所にどうしても注意が向きやすくなりやすいですし。

 

だから同じ訓練内容でも、声の掛け方や触れる位置によっても、患者さんの反応は変わってきます。

 

患者さん自身が上手く動けるために必要な情報は何か?というのを常に反応や発言に注意しながら、試行錯誤を続ける必要があります。

 

自分の身体を感じてみよう

そしてその前に、自分自身がその運動においてどんな体験をするのか?を感じ、考える必要があります。

 

 

なんで自分は座っていると感じるのか?

歩行中に膝折れをすることなく歩行ができるのか?

なぜ自然に足が振り出せるのか?

片脚立ちを保つことができるのか?

 

そのためにはどこに気をつけることが大事なのか?

 

やってみると意外にわからないんです。そしてセラピストの方はどうしても主動作筋をイメージしようとします。が、僕らはそもそも解剖学を学校で習う前から、座り、立ち、歩くことができてます。

 

なので、主動作筋を感じ取れるのは、あくまで学生以降の知識があるからであって、それは絶対に必要な条件ではないはずです。

 

僕も、小学生や高校生の時に骨盤や肩甲骨なんて名前くらいしか知りませんでしたし、足根骨なんてもち知りません。筋肉も上腕二頭筋や大腿四頭筋くらいは筋トレで知ってましたが、中殿筋や大腰筋なんて知りません。でも多分動作中には使ってました。

 

だから知識が逆にあることで、実際に感じていることを無理やり筋や骨で解釈しようとしてしまうと実際に感じていることとかけ離れたりします。

 

患者さんに筋や骨の説明をしても、上手く動けないのはその情報が逆に実際に動作に必要な要素ではないかもしれません。

 

もちろん客観的な解釈や後輩教育、他職種とのやりとりのためには専門用語を知っておく必要はあります。

 

でもその知識が、患者さんの運動を良い方向に変え、運動学習に導けるか?はイコールではありません。

 

この記事を読んでいるあなたは、座っているか、立っているはずです。横になっているかもしれません。

 

その姿勢を取っているあなたは何を感じますか?

 

意外に自分の感じていることって全然わかってないことに気づくことができると思います。

 

僕は患者さんの体験を大切にできるセラピストでありたいと思います。

 

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