リハビリは、難易度設定して、能動的に反復練習が大切!

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脳卒中のリハビリだけなく、リハビリテーションの重要な視点に「運動学習」がある。

運動学習とは、障害を負った身体で新たなスキル(起き上がる、立つ、歩く等)を獲得することである。これは特に脳卒中患者さんで、今まで、想像したこともない、経験したこともない、まさにその身体である。

これは何も患者さんにかぎったことではなく、子供が初めて自転車に乗れるようになることと、本質は変わらない。

そう考えると簡単

原則は

  1. 難易度設定
  2. 課題特異性
  3. 能動性
  4. 反復練習

これにつきる。

歩行の運動学習の原則とは

①難易度設定

子供にいきなり、2輪の自転車よりコロを付けて練習するように、患者さんにもアシストが必要である。
それが、ハンドリング、装具、鏡、指示、環境設定…

ただそのためには患者さんの状態をしっかり評価できていなければいけない。

つまり、アシストが本当にアシストとなっているかということである。

そこには患者さんの動きの知識(運動学、解剖学、バイメカ)や高次脳の理解(神経科学、機能解剖)が必須
その知恵があるからこそ、適切な的確なアシストを行い、効率的に効果的に「歩く」を学ぶことができる。

注意点を少し記すと

⑴難易度が高すぎると、患者さんの体は硬くなりすぎて、学習にも時間がかかり、抑うつを招く危険がある。
しかし、最終的な目標をしっかり見据えることが大事である。

患者さんは元の柔らかい体で、病前と同じように歩くことがは困難である。
でも、病前と同じように外に出て歩くことは可能である。

そこには、
歩くスピードや体力、他人の視線、
身体機能を超えた活動や精神面をより重要に考えなければいけません。

⑵アシストは1歩間違えると依存になる
ハンドリングや装具などは、もちろんそれがあると歩きやすくなるが、それにもたれすぎると、良くない。

例えば、長下肢装具歩行でいづれ短下肢で歩行を目指すなら、ロックを外した状態での歩行を経験させたり、swingも介助➡︎自己にて行えるよう促す必要があります。ハンドリングも同じ。

②課題特異的とは

これは自転車を乗れるようになるには、自転車の練習やそれに似たような練習をすることである。
リハビリ時間が1時間あるとしたら、僕たちはどれくらい実践練習の時間を与えられているのでしょうか?

実際、筋力トレーニングをしても歩行に活かされないのは、臨床上多く経験するかと思います。
そしてものすごい筋力の弱い、皮と骨の方でも歩くことはできます。

歩行自体には筋力はそれほど必要ないです。

大事なのは、どういう風に筋を使うかです。

そこで課題特異的に筋を使うことが前提です。

まずは歩行の練習自体ができるか?を考える…

長下肢装具やハンドリング、補助具…

歩行ができないorより歩行に似た課題であれば

立位で重心移動練習、STEP練習、麻痺側荷重練習…

それができない場合は

起立、座位練習…

この難易度設定と課題特異的は学習の基本です。

当たり前のことですが、私たちはどれだけ歩行の機会を患者さんに与えることができているか?

高齢者は数千歩あることが推奨される中、脳卒中患者さんにも、数千歩とまではいかなくても、数百歩は提供したいものですね!

③能動性とは

これは言うまでもなく、自ら行うことです
私たちは、自ら行うように働きかける必要があります。

大事な視点は、「問題解決思考と情動」

患者さん自らが、どうしたら良くなるかを考えること。
そのためにこちらは問題提示や今の身体を認識させよう

自分も臨床では、今までの動き方と、よい動き方との違いが分かりますか?と聞いたりします。

そして、介入後に少し楽になりました。の声を引き出すようにしています。

問題を解決(よりよい歩きをするために)するために、まずは問題を理解し、そして解決策の提示、それが解決された時によい結果(実感)があることが大事ですよね。

最初はこちらが90%答えを提示してもいいと思います。でも退院時には自分からリハビリを考えれる方になっていて欲しいです。

④反復(多様な内容)

量をこなすことも基本ですね。
実践的な量をこなさずに、できるようになるには難しいです。

量はやはり病棟との連携だと思います。
訓練室だけでは足りないので、訓練室で増やすことも行いつつ、病棟で歩く機会を作ることです。

部屋から洗面まで、トイレまで、食堂まで、リハビリ室まで、そして病棟訓練。
生活の一部になるよう他職種にお願いします。

お願いするからには、こっちもオムツ替えに手伝ったり、トランス介助方法をおつたえする。

あとは歩行も歩行練習だけでは飽きます。床上動作、起立、立位練習、生活場面での練習など多様な環境や様々な基本動作練習を組み合わせて行った方が効果的です。

 

リハビリとは、難易度調節して、能動的に反復練習をすること

全てではありませんが、僕らの関わり方で、歩けない方が歩けるようになる。
家に閉じこもってた方が外に出られるようになる。

細かな知識や特殊な治療もできるようになりたいですが、

それよりも、支える医療の時代に僕は笑顔ややる気を引き出し、使えるものは使って、障害と向き合いながら強く、もう一度人間回復をしていってほしいです。

そのためには、自分が笑顔で、強く、そして考えて、良いものを提供していける人にならないといけません。

その幹から、技となる花や、知識となる葉をつける必要があります。

時代は変わっても変わらないものを、心にとどめられるように…


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