PTだったらまず必ずぶつかる歩行の評価。
デイや老健、訪問などではOTさんも歩行の評価を求められることもあるかと思います。
歩行観察は得意ですか?苦手ですか?

歩行の観察って難しいですよね。
でも僕は苦手でした。
なんでかって?

歩行周期自体複雑ですよね。
いにしゃるこんたくと、ろーでぃんぐれすぽんす…
呪文?
新手のWeb用語?
てなもんです。
歩行周期の各相を分けて覚えること。
各相の筋活動を覚えること。
まーそこは頑張って覚えたとします。
いざ歩行見てみよ!!!!ってなる訳です。
…で見ると
…
…
「速すぎてよく分からん…」
「イニシャルコンタクト見てたら、一瞬で遊脚期に…」
「ミッドスタンスのレイトは…」
くらいあっという間に終わります。
1分間に100歩前後のウォーキングが“適度な運動
としますと、
1歩の時間は
60(秒)/100(歩)=0.6秒
となります。計算間違っていなければ。
もちろん個人差もありますし、
歩行観察は要するに
0.6秒の間に
IC→LR→MStearly→MStlate→TSt→PSw→ISw→MSw→TSwの各相を見分け
かつどの相に問題があるのか?
を見つけるという壮大なプロジェクトな訳です。
そんな歩行観察というプロジェクトを確実に成し遂げるには?

へっぽこな僕は、いきなりそんなん見ても意味分からん訳です。
LR探しているうちに5歩行周期過ぎるわけですよ。
実際に入院中の患者さんは体力も落ちているし、下肢の骨折や脳卒中の方では、こちらの評価が終わるまでずっと歩いてもらうわけにはいきません。
そのため、まずは歩行を見慣れないといけない訳です。
そこで新人の僕がやったことは
・ビデオを撮ってスローでみる
・各相をスクリーンショットにしてそれをパワポのスライドにはりつけ、紙芝居風
にして何度も見返しました。それを本当に何度も何度もみて、その特徴を把握したら普通の速度の動画で見るようにします。
そうすると、だんだん見えてきます。
オススメです。

そこからは毎日のように歩行のビデオを何度も何度もみます。
そうすると段々、歩行観察を見るべきポイントが見えてくるようになります。
歩行の観察はまず関節ごとではなく、骨盤と下腿を見よう!!

ただでさえ一瞬で終わる歩行、
それでさらに股・膝・足関節の動き…
見れます?
そんな中で僕があみだしたのはまず以下の2つを見ることです。
歩行周期において
骨盤は常に前進
下腿は立脚では常に前傾
します。
言われてみれば当たり前なんですけど、僕はずっと関節ごとに見ていたりと色々していましたが、骨盤と下腿の動きと位置だけみておけば、結果的に股・膝・足関節の位置が決まりますよね。
下腿前傾で下腿の近位部より骨盤が後ろであれば、
・股関節屈曲(体幹の位置にもよりますが)
・膝屈曲
・足背屈
となる訳ですね。
骨盤前進と下腿前傾が止まるのはいつか?

骨盤と下腿の動きに見慣れたら、リズムが崩れるタイミングを見つけてみましょう。
骨盤の前進が止まる、または後退するタイミングはいつか?
下腿の前傾が止まる、または後傾するタイミングはいつか?
見てみましょう!!!
ご参考になれば幸いです。
歩行に関わるBRIDGEセミナー情報!!!
5/11,12(土日・愛知)「歩行分析:歩行観察・仮説検証・ハンドリング」セミナーのご案内
関東初ナイトセミナー5/18,6/8(土)「立位・歩行につなげる下肢関節の評価と介入」のご案内
7/15(月・祝:東京)「大腿骨頚部骨折の捉え方と介入」セミナーのご案内
7/20,21(土日)愛知「大腿骨頚部骨折・股関節機能不全患者へのリハの考え方と臨床展開」セミナーのご案内
7/27,28(土日)名古屋「脳卒中患者のクリニカルリーズニング」セミナーのご案内
ご興味のあるセミナーがありましたらどうぞご参加ください!!


最新記事 by 小松洋介 (全て見る)
- 関節の動きばかり見ていない?歩行観察のポイント - 2019年4月20日
- 「あなたは、患者さんに触れる前に理想像を描けていますか?」 - 2018年10月15日
- あなたの臨床はルーチン化していないか?:実践を通じて成長するために必要なこと - 2018年9月15日