今日は、昨日退院された方のお話です(^^)
今回ご紹介する方は、回復期病院に約5ヶ月おられた方です。5ヶ月間一緒にいますと、本当にいろいろなことがありますよね、苦労たくさん、思い出たくさん。だからこそ退院の時がよりさみしく、地域生活がとても気になります!
今回の方は右被殻出血術後、出血量47ml。これだけで相当な重症な方とイメージがつくかと思います。あと15分発見が遅ければ命はなかったとか。
入院時
・夜は寝ない
・おしっこは出ない
・麻痺側に寝返って、肩が痛いという
・キョロキョロと周りをみてリハビリに集中しない
・ちょっとした事にすごく固執してしまう
・体力がない
・身体はこんにゃくみたい(ご本人様があとあと初期の座れなかった自分をみて表現した言葉)
・情動障害や高次機能障害、重度の身体機能障害。。。
5ヶ月の変化
この5か月間で、本当に変わりました。
何が変わったって、麻痺が治ったわけでもないですし、注意障害も残存しています。
それでも1人で座れ、手すりを使って立って…
でもなにより、その人らしくなったことです。
入院時は混乱されてますが、退院時ではその方の人間性が現れてきます。
旦那様や娘様との中での役割や立ち位置、地域の方々の関係性。
本当に温かい方でした。自分のことよりも地域の方のこと、他人のことを考えられる方でした。
だからお見舞いにも近所の方々がよく来られてました。
旦那様は毎日、足を運ばれていました。
見た目は確かに、麻痺があり病前とは別人かもしれませんが、
でも「その人らしさ」は確実に残っているかと思います。
それが家族様にとってはうれしいことかと。
入院時は本当に混乱され、その状態では家に帰ることなんてできませんが
5か月間のリハビリを通じて、身体機能や介助量を減らすことも大事ですが、
その人らしさを引き戻す
これも回復期の役割ではないかと思います。
前に、急性期出身の同期からこんなことを言われたことがあります
「回復期にきただけで、まずは本当に頑張ったんだんだよ。急性期でよく頑張って、生きて、負けずにうちに(回復期)にきてくれたね。だから、私はまず、そんな気持ちから入る」
急性期を経験していない自分には想像もつかない言葉でした
大変な思いをして、大変なリハビリを経て、地域生活も簡単なことばかりではない
「回復期病院では、その人らしさを取り戻す時間」と考える事もできますね