「脳画像をみることで、私たちの臨床にどんな影響を与えるのか?」
(言い換えれば、脳画像を見ることで、何かメリットはあるのか??)
この根本的な問いに、答えることができなければ、
セラピストは脳画像をみないかと思います。
なぜなら
脳画像を見なければ、臨床ができないということはないからです。(質の高いリハかどうかは除いて)
メリットがなければ、忙しい臨床の日々のなか、役立たない情報をいちいち取るような選択をしない。
もしするのであれば、先輩に見ろ!と言われたからとか笑
僕なりの結論は、こうです
「より質の高いリハビリを行うためには、脳画像の情報は必須です。」
この理由ですが脳画像を読影することで、病態解釈につながることと、予後予測に役立つ。
この2点が臨床に役立ち、私たちのリハプログラム、関わり方、進め方に大きく影響します。
ただ、この脳画像から、本当に臨床に生かすまでには、勉強が必要です。ここが学生の頃にあまりやっていない分野ですし、臨床に生きる実感があまり分からないことも影響しているかと思います。
なぜなら、「左の被殻出血」の場合、錐体路が損傷していたとしても、目の前の臨床症状を見れば「麻痺」が出ていることはわかるからです。診断もDrがしてくれます。
脳画像から失語があるかもしれないな!と思っても、目の前の患者様を見れば失語かどうかわかるからです。
きっと(僕の想像ですが)、脳画像を見なくても、別に臨床ができるじゃん!ってのが、見ない(見ることに価値を置いていない)人の答えかなぁと。
ある意味、そうなんです。
でも、それ以上に脳画像から情報を得ることはできるのです。
それを知ると脳画像を読影する意味や必要性が分かります。
上に書いた通り、より質の高いリハを行うには脳の情報は必須ということなのです。
そして、この「臨床に生かす」ことを、分かりやすく伝えることが大事です。
具体的かつ分かりやすく、そして論理的に
つまり、病態解釈とは、予後予測にどう役立てるか。。。
(もちろん治療への応用に関しても脳画像は使えます)
そしてもう1つ
脳卒中の患者さんのリハビリをする上で、脳のことを知る、脳の情報が取れる有益な脳画像を読影する、その基礎知識を知った上で、患者さんの病態を把握し、関わる。
これはプロとして大事なことで、むしろ当然とさえ言えます。
それは患者さんには伝わってます。
経験年数が上だからではなく、患者さんに合った、患者さんをしっかり理解した関わりかどうか。
自信をもって患者さんの病態を理解し、積極的にリハビリしてくれるセラピストと、
理解があいまいで、そして都合の良い医療用語で、リハをするセラピスト
あなたはどちらのセラピストを目指しますか?